共生についての理解を図るための環境教育の実践研究 : 小学校第3学年「カブトムシのすめる森づくり」の授業を通して

書誌事項

タイトル別名
  • Practical Research of Environmental Education for Promoting Pupils' Understanding of Symbiosis : Elementary School Lessons focused on "Making a Habitable Wood for Japanese Rhinoceros Beetles"
  • キョウセイ ニ ツイテ ノ リカイ オ ハカル タメ ノ カンキョウ キョウイク ノ ジッセン ケンキュウ : ショウガッコウ ダイ3 ガクネン 「 カブトムシノス メル モリズクリ 」 ノ ジュギョウ オ トオシテ

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抄録

小学校3年生を対象に,共生についての理解を図るための授業を開発・試行し,その理解の実態を捉えた。授業の主題は「カブトムシのすめる森づくり」であり,総合的な学習の時間と理科において,カブトムシの飼育と学校周辺の森の整備を行った。試行の後,調査をした結果,以下のことがわかった。(1)森の生物種間の共生,並びに人と森の生物種の間の共生の双方の観点において,共生についての理解を示した児童はおよそ4割以下であった。(2)児童の示した共生についての理解は,生物が相互に関係している,結びついているという「関係」を中心としたものであった。(3)児童の示した生物の「関係」についての理解は,森の生物種間ではカブトムシとドングリの木といった2種の関係,また,人と森の生物種の間では人,動物,植物の三者の関係であった。生物の「関係」を中心に,小学生に共生についての理解を図りうる可能性があることが示唆された。そして,このことに目的的体験と直接体験が関与していることが考えられた。

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