生殖医療に対する市民の知識・信念・態度 : 不妊治療と出生前診断

  • 佐藤 伊織
    東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻健康社会学分野
  • 戸村 ひかり
    東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻健康社会学分野
  • 藤村 一美
    東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻健康社会学分野
  • 清水 準一
    東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻健康社会学分野
  • 清水 陽一
    東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻健康社会学分野
  • 竹内 文乃
    東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻健康社会学分野
  • 山崎 喜比古
    東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻健康社会学分野

書誌事項

タイトル別名
  • The knowledge, beliefs and attitudes of citizens about reproductive medicine : Sterilization treatment and prenatal diagnosis
  • セイショク イリョウ ニ タイスル シミン ノ チシキ シンネン タイド フニン チリョウ ト シュッショウゼン シンダン

この論文をさがす

抄録

我々は、不妊治療と出生前診断について、一般市民の知識・信念・態度を、自記式調査票により調査した。東京都N区の住民基本台帳から30代〜50代の者179名を無作為抽出し、そのうち住所の明らかな169名を対象とし、99の有効回答を得た。各調査項目と属性間、一部項目間の二変量の関係についてPearsonのx2検定を行った。不妊治療の知識やそれへの態度については、男女に明確な差は認められなかった。しかし、女性の方が不妊治療をよりシビアにとらえる傾向が見られた。市民の中には、不妊を夫婦双方の問題として取り組む姿勢も見られ、これからは実際に男性からも積極的に不妊治療に参加できる環境を整えることが望まれる。出生前診断や中絶に関する態度は、その人の年代・子どもの有無によって違いが見られた。出生前診断が必ずしも優生思想や障害者差別に結びつくものではないという点について特に、認識の普及が必要である。

収録刊行物

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ