ハンセン病者の<生活をつくる実践> : 戦後復興期の沖縄愛楽園を事例として

書誌事項

タイトル別名
  • "Practices to articulate with lives" of Leper : the case of Okinawa Airakuen in the period of recovery from the Okinawa war
  • ハンセン病者の〈生活をつくる実践〉--戦後復興期の沖縄愛楽園を事例として
  • ハンセン ビョウシャ ノ セイカツ オ ツクル ジッセン センゴ フッコウキ ノ オキナワアイ ラクエン オ ジレイ ト シテ

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抄録

これまで、日本のハンセン病問題について編まれた研究では、病者の被害の歴史が多く取り上げられてきた。しかし、被害の歴史だけで日本のハンセン病問題を説明し尽くすことは不可能である。ハンセン病者は、被害の只中で、どうにかして自己の生を切り拓くために、周囲の病者/非病者と共同/交渉しつつ生活を編んできたのである。ゆえに、今後日本のハンセン病問題をさらに多角的に考察するためには、病者が被害の只中でおこなってきた<生活実践>をも視野に含むことが重要だと思われる。本稿では、筆者が沖縄愛楽園にておこなったインタビュー調査で明らかになった、<戦果あげ>と<交易>という相互に関連する二つの<生活実践>を取り上げる。その後、それが病者にとって、生活を切り拓くための「生活戦略」(桜井厚)でもあった可能性を考察し、ハンセン病者の<生活実践>への視座を拓くこととしたい。

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被引用文献 (1)*注記

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