気管支鏡を用いた区域洗浄中の呼吸管理にネーザルハイフローが有用であった肺胞蛋白症の2症例

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  • High-flow Nasal Cannula Oxygen Therapy for Segmental Bronchoalveolar Lavage Therapy in Two Patients with Pulmonary Alveolar Proteinosis

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抄録

背景.肺胞蛋白症に対して確立された有効な治療方法は全身麻酔下の全肺洗浄であるが,全ての施設で対応できる治療方法ではない.気管支鏡を用いた区域洗浄は簡便ではあるが,重症例における処置中の呼吸管理には課題が残る.症例.高度の低酸素血症を伴う肺胞蛋白症2症例(症例1:69歳女性,Aa-DO_2 120 torr.症例2:60歳男性,Aa-DO_2 182 torr.)に対して,ネーザルハイフローを用いて,気管支鏡を用いた区域洗浄を繰り返し実施した.結果.処置中の酸素化には問題はなく,また繰り返しの区域洗浄によって,呼吸不全の軽減を図ることができた.結論.ネーザルハイフローを用いることで,高度の呼吸不全を伴った肺胞蛋白症においても安全に気管支鏡を用いた区域洗浄を行うことができる可能性がある.

収録刊行物

  • 気管支学

    気管支学 36 (6), 667-672, 2014

    特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会

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