行列分解と早期棄却による多クラス物体検出の高速化
この論文をさがす
抄録
物体検出では,画像をラスタスキャン時に多数の検出ウインドウを検出対象クラスと非検出対象クラスに識別する必要があるため.非常に高い計算コストを要する.この問題を解決するために,二クラスの線形識別器の高速化手法として,SVM の重みベクトルを二値基底行列とスケール係数ベクトルに分解することで,特徴量と重みベクトルの内積を近似的に計算することで高速化する手法が提案されている.画像の見えが似ている複数の検出対象の画像から one-vs.-rest により多クラス識別器を構築し,ベクトル分解法を適用すると各クラスの二値基底行列は類似した行列が得られる.そこで,本研究では多クラス物体検出において共通化した二値基底行列に分解する行列分解法を提案する.共通した二値基底行列を用いることで,内積を近似的に計算する際の処理を大幅に削減することができる.さらに,カスケード構造の識別器に早期棄却を導入することで多クラス識別を高速化する手法を提案する.評価実験より,各クラスの重みベクトルが平均相関値 0.38 のとき,識別演算にかかる計算時間を約 21 倍に高速化できることを確認した.
収録刊行物
-
- 情報処理学会研究報告. CVIM, [コンピュータビジョンとイメージメディア]
-
情報処理学会研究報告. CVIM, [コンピュータビジョンとイメージメディア] 2015 (2), 1-7, 2015-01-15
一般社団法人情報処理学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1572824502691406080
-
- NII論文ID
- 110009882508
-
- NII書誌ID
- AA11131797
-
- ISSN
- 09196072
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- CiNii Articles