Wi-Fi電波強度の変化を利用した無拘束な睡眠時体動判定手法の提案

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タイトル別名
  • Proposing a System for Unobtrusive Detection of Body Movements during Sleep Based on the Measurement of Wi-Fi RSSI

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抄録

睡眠は健康な生活に不可欠な要素であるが,不眠や睡眠不足,十分な睡眠時間をとっているにも関わらず疲労が回復しないといった睡眠の量や質の低下に関する問題を抱えている人は多く存在する.睡眠に関する問題は集中力の低下などを引き起こすだけではなく,免疫力の低下や様々な病気の引き金となる.また子供の睡眠不足は脳や身体の発達の妨げになることが知られている.そのため,質の高い睡眠が十分に取られているかをモニタリングする手法の研究開発が数多く行われている.既存の睡眠モニタリング手法には,加速度センサを備えたリストバンドを装着するといった拘束性を伴う問題や,脳波計や筋電計のような高価で専門的な知識を必要とする測定機器を用いているなどといった問題がある.一方,先行研究により,睡眠時の体動と睡眠状態には相関があることが分かっている.そこで本研究では,Wi-Fi 機能を備えたスマートフォンやタブレット端末といった身近なデバイスにより電波の変化を測定することで無拘束に睡眠時の体動を検出する手法を提案する.提案手法では睡眠時にユーザの身体の両横に Wi-Fi 機能を備えたデバイスを設置し,2 台の間で継続的に通信を行うことで,電波の受信信号強度 (RSSI) データを取得する.その RSSI データから体動時の電波強度変化をよく捉える特徴量を抽出し,機械学習を用いて,睡眠時の体動を認識するモデルの学習を行う.提案手法では隠れマルコフモデルを用いてユーザ非依存の体動判定モデルを構築し,認識時に最尤線形回帰適応を用いてユーザのテストデータにフィッティングするようモデル適応することにより,エンドユーザ側での学習データの取得を必要とせずにユーザに適したモデルを構築する.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1573387452648502912
  • NII論文ID
    110009895730
  • NII書誌ID
    AA11838947
  • ISSN
    09196072
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • CiNii Articles

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