"遊蕩文学撲滅論争"の問題系(<特集>近代文学におけるカノン形成)

書誌事項

タイトル別名
  • The Problems of the Immoral Fiction Controversy(<Special Issue>The Canonization of Modern Literature)
  • "遊蕩文学撲滅論争"の問題系
  • ユウトウ ブンガク ボクメツ ロンソウ ノ モンダイケイ

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抄録

赤木桁平の遊蕩文学批判を契機に巻き起こるこの論争は、当時、隆盛をきわめていた人格主義を、文学作品の評価へと応用する契機となるだけではない。それとともに、当時、売れていると認識されていた長田幹彦らの小説を、枠付け差別化するための基準の"創出"という側面をもっている。そしてそれは、「通俗小説」というジャンルの緩やかな成型を促すとともに、その対極におかれる「芸術小説」の再定義の機会をなすものである。

収録刊行物

  • 日本文学

    日本文学 49 (11), 13-27, 2000

    日本文学協会

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