<律令秩序体制>と弘徽殿女御物語

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タイトル別名
  • Centralized Government System and Kokiden-no-nyougo
  • リツリョウ チツジョ タイセイ ト コキデン ニョウゴ モノガタリ

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抄録

『源氏物語』において<悪后>とならざるを得なかった弘徽殿女御物語の根源には儒教理念を規範とする<律令秩序体制>がある。その体制は弘徽殿女御の<身体>と<性>を抑圧していくものであった。弘徽殿女御物語の結末も「男」中心の社会秩序に吸収される形になる、しかし、差別・抑圧を経験した弘徽殿女御は呂后のようなエネルギーを持って「男」中心の社会と格闘する。そのような弘徽殿女御物語は光源氏中心ではなく、弘徽殿女御に視点を合わせることによって見えてくるものである。

収録刊行物

  • 日本文学

    日本文学 46 (12), 12-21, 1997

    日本文学協会

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