箱女の居場所 : 笙野頼子または境界領域(スリツプ・ストリーム)文学の夢想(<特集><近代文学>という領域-異風の声-)

書誌事項

タイトル別名
  • Do the Box Woman Dream of Slip-Stream Literature? : On Shono Yoriko's Techno-Japanese Fiction(<The Special Issue>The Territory of Modern Literature: The Voices of the Different)
  • 箱女の居場所--笙野頼子または境界領域(スリップ・ストリーム)文学の夢想
  • ハコオンナ ノ イバショ ショウノ ヨリコ マタハ キョウカイ リョウイキ スリ

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抄録

笙野頼子は夢について語りつづける。もちろんこれまで「夢」といったら、伝統的なリアリズム文学が忌避し、伝統的なシュールレアリスム芸術のみが特権化してきた手法であった。けれども、初期短・中編群から、昨今の中・長編群へ至る過程で、笙野頼子はむしろ、従来の二分法ではおさまりきらない日本的無意識特有の「夢」を紡ぎ出す。それは、読者の認識論的準拠枠とともにジャンル論的準拠枠をもゆさぶってやまない。

収録刊行物

  • 日本文学

    日本文学 43 (11), 66-77, 1994

    日本文学協会

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