《暗夜行路・前篇第一》の世界 : 謙作と阪口(または、冒頭と末尾)

書誌事項

タイトル別名
  • The World of Anya Koro (Passage through Dark Nights), Part I, Chapter 1 : Kensaku and Sakaguchi (or the Beginning and the End)
  • <暗夜行路・前篇第1>の世界--謙作と阪口(または,冒頭と末尾)
  • アンヤ コウロ ゼンペン ダイ 1 ノ セカイ ケンサク ト サカグチ マタワ

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抄録

《暗夜行路・前篇第一》に関しては、従来、作者志賀直哉と親友里見[トン]の生活史に即して読まれることが多かったが、《阪口の小説》を中心にした謙作と阪口の関係は作品固有の論理に支えられた意味と機能を担っていることを冒頭文の《下らない人物》と《清々しい気持》に注目することによって考え、また、それに関連して、「暗夜行路」成立の重要な契機になったと作者自ら言う《不義の児》設定には、青春の性の罪に対する処罰の意味があることを論じた。

収録刊行物

  • 日本文学

    日本文学 41 (9), 29-42, 1992

    日本文学協会

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