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- 唐沢 穣
- 名古屋大学
書誌事項
- タイトル別名
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- Social-Cognitive Processes and Sentencing Judgments
- 社会的認知過程と量刑判断
- シャカイテキ ニンチ カテイ ト リョウケイ ハンダン
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抄録
本報告では、裁判員制度の導入において強調された「市民の日常感覚を司法に反映させる」ことに伴ういくつかの問題点について、社会心理学の観点から考察した。まず、認知バイアスや感情が量刑判断に影響を与える可能性を指摘した。具体的には、(1)「係留-調整ヒューリスティック」をはじめとする直観的情報処理過程の影響が、一般市民だけでなく裁判官や検察官などの専門家においてさえも観察されること、(2)日常性の低い異常事態は反実仮想を喚起しやすく、その結果生じる後悔や同情などの感情が量刑や賠償に関わる判断を左右する可能性があること、(3)他者の行為は行為者の内的な原因(例えば個人の特性や動機、意図)をもって解釈されやすいという「対応バイアス」の存在、(4)そしてそれに付随して属人的情報が量刑判断に与える影響、などについて具体的な実験結果等をもとに議論した。次に、違反者に懲罰を加えようとする際の動機の源泉について、功利主義的観点と応報的正義の観点を対比した上で議論した。一般市民が司法に参加する制度を創設することによって、事実認定や量刑判断などに分散が生じることは当然の帰結とも言える。そこに系統的な影響をもたらす可能性のある認知バイアス等の心理的傾向とその特性を理解することの重要性は今後も増大していくことが予想される。
収録刊行物
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- 法と心理
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法と心理 14 (1), 50-55, 2014
法と心理学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205231679616
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- NII論文ID
- 110010000571
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- NII書誌ID
- AA11607809
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- ISSN
- 24241148
- 13468669
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- NDL書誌ID
- 025920109
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可