『源氏物語』女三宮の自己意識

書誌事項

タイトル別名
  • The Self-Consciousness of Onna-Sannomiya in Genji-monogatari
  • ゲンジ モノガタリ オンナ サンノミヤ ノ ジコ イシキ

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抄録

女三宮は、研究史においてその存在が六条院世界や物語のありようを変容させたものの内面を語らないと言われるが、『源氏物語』中に心内語や心情に添った描写、会話文、和歌は少なくない。それゆえそれらを女三宮のことばとして総合的に捉え、結婚当初、柏木事件後、出家後の変容を考察する。「身」、「我」など自己をあらわす語と、対置される語である「心」「世」「人」に着目し、柏木事件後にあらわれる「身」「我」という意識が、出家後「心」は描かれるものの消えることを述べる。

収録刊行物

  • 日本文学

    日本文学 58 (9), 22-33, 2009

    日本文学協会

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