明治日本の貿易環境 - 「貨幣制度調査会報告」を読む -

書誌事項

タイトル別名
  • メイジ ニホン ノ ボウエキ カンキョウ - 「カヘイ セイド チョウサカイ ホウコク」 オ ヨム -
  • Meiji Nihon no boeki kankyo -"kahei seido chosakai hokoku" o yomu -

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抄録

type:text

1893年に設置された貨幣制度調査会の報告書には,1870年代から1890年代初めにかけての国内外の統計データが収集・整理されて収録されている。この報告書の真髄は,金本位制採用の必要性という結論よりも,これらの豊富な統計データそのものにある。本稿では,この「貨幣制度調査会報告」を対象に,そのなかで日本経済への影響として指摘されている「輸出ノ増進」,「物価ノ騰貴」,「金貨国ヨリ輸入物品ノ騰貴」などの貿易関連の項目に焦点をあてて検討することにより,「報告」の各々の記述のあいだだけではなく,統計データと記述とのあいだにも多くの不整合の個所がみられることを指摘し,その含意について考察する。

故玉置紀夫教授追悼号

収録刊行物

  • 三田商学研究

    三田商学研究 48 (5), 203-219, 2005-12

    慶應義塾大学出版会

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