データ主導による教育改善のシステムに関する考察 : 米国ニューヨーク州立大学の「アルバニー教育効果測定モデル」を手がかりに

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タイトル別名
  • An Examination of a System of Data-Driven Teaching and Learning Improvement : "The Albany Outcomes Assessment Model" at The State University of New York at Albany in the United States
  • データ シュドウ ニ ヨル キョウイク カイゼン ノ システム ニ カンスル コウサツ ベイコク ニューヨーク シュウリツ ダイガク ノ アルバニー キョウイク コウカ ソクテイ モデル オ テガカリ ニ

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抄録

本稿では、日本の大学への示唆を得ることを目的に、米国ニューヨーク州立大学アルバニー校(以下アルバニーと略記)における教育効果測定モデルおよびデータ主導による教育改善のシステムの特質を解明した。特に、同校におけるインスティチューショナル・リサーチを、機関の意思決定に資するデータ収集・分析・報告・計画へのフィードバックといった機能面から捉え、それらが教育改善の局面でいかに作用しているのかに分析視角をあてた。1.アルバニーの教育効果測定モデルは、中央で一元的に実施される学生の集団分析調査と学科で実施される学生の達成度調査を組み合わせた形成的な効果測定の枠組みである。2.効果測定で得られたデータは、分権化されたマネジメント方式の下、直接的には学科における教育改善に反映される。3.「データ収集・分析・報告」、「計画および評価」、「教職員の資質向上」の三つの連携によって学科の教育改善を促進するシステムを志向している。アルバニーでは、効果測定を査定としての教員評価に用いることを回避している。学科の自律的な教育改善を妨げないよう、根拠データに基づく意思決定の促進にこそ測定結果が活用されている点は重要である。

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