動植物プランクトンの季節的消長からみた富栄養貯水池の水環境評価
書誌事項
- タイトル別名
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- Evaluations of Aquatic Environment in Eutrophic Reservoirs Based on the Seasonal Change in Phytoplankton and Zooplankton
- ドウショクブツ プランクトン ノ キセツテキ ショウチョウ カラ ミタ フエイヨウ チョスイチ ノ ミズ カンキョウ ヒョウカ
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抄録
本研究では,福岡県糸島地域の九州大学伊都キャンパス内を源流とする大原川周辺の4ヶ所の富栄養化した貯水池,すなわち5号調整池,平川池,大坂池,大久保池を対象に,2007年5月~11月の期間で動植物プランクトン調査を実施し,プランクトンの出現種数と構成比,優占種の季節変化,水質環境とプランクトンの季節的消長の関係について検討した. 動物プランクトンについては,貯水池によって出現属数に明確な違いが表れた.すなわち,大坂池と大久保池の出現属数は5号調整池,平川池のそれと比較して多く,この結果から,動物プランクトンの出現特性に浮葉植物の植生の有無が多大に影響することが考えられた. 植物プランクトンについては,貯水池によって出現属数に大きな違いは見られなかったが,綱別割合,優占種,均等性指数の季節変化は貯水池によって大きく異なった.各貯水池の植物プランクトンの出現特性と して,5号調整池では夏季における渦鞭毛藻類Ceratium属,藍藻類Anabaena属の大量発生,平川池では春季の珪藻類Achnanthes属の大量発生,大久保池では長期間にわたる藍藻類の優占が挙げられる. 大坂池については,植物プランクトンの総個体数の変動が小さく,また藍藻類の割合が低かったことが特徴的であった.均等性指数については,5号調整池では 藍藻類と渦鞭毛藻類が,平川池では珪藻類が大量に発 生した時期に,一時的な低下が見られた. また,植物プランクトンの綱別割合の季節変化と浮葉植物の出現状況に着目して観測期間を区分すること により,各期間で植物プランクトンの個体数と水質との間に良好な相関を見出すことができた.特に,水質の季節的変動の大きい5号調整池と大久保池において, 優占した綱の季節的消長がTOC,Chl.a,TN,TPなどの富栄養化関連項目の動態と密接に関係することが示された.
収録刊行物
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- 九州大学大学院農学研究院学芸雑誌
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九州大学大学院農学研究院学芸雑誌 63 (2), 161-177, 2008-10-29
九州大学大学院農学研究院
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390853649693217920
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- NII論文ID
- 120001040908
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- NII書誌ID
- AA11577672
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- DOI
- 10.15017/13166
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- HANDLE
- 2324/13166
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- NDL書誌ID
- 9732056
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- ISSN
- 13470159
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- NDL
- CiNii Articles
- KAKEN
- Crossref