臨床看護師の道徳的感性の特徴に関する研究

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タイトル別名
  • A Study of Characteristics of Moral Sensitivity in Clinical Nurses
  • リンショウ カンゴシ ノ ドウトクテキ カンセイ ノ トクチョウ ニ カンスル ケンキュウ

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抄録

病院告知やインフォームドコンセントなどの看護師は臨床の場において,様々な葛藤場面 に直面している。葛藤場面に気づき対処するためには,日頃から倫理的な感性を育てておく ことが大切である。本研究の目的は臨床看護師が日々の業務の中で遭遇する葛藤場面での認 知と対処の特徴を経験年数および学歴との関係で明らかにすることである。方法は総合病院 の病棟看護師278 名を対象にMST(Moral Sensitivity Test)を用いて,調査を行った。看護師を 経験年数(7 年未満群と7 年以上群)により分類し,MSTの差をt検定,pearsonの相関係数を用 いて分析した。調査の結果,葛藤,意思決定,医師・同僚の判断への信頼,規則への従順な ど専門職としての自律,看護師に適していないと感じる内省的態度に関しては統計上の有意 差が認められた。学歴(専門学校・准看卒と短期大学・大学卒)では「問8  対象者にどの ように答えるべきかわからなくなる時が,たびたびある」の葛藤では,D群(3年課程専門学 校卒・准看護師学校卒)が高く,「問29  回復する見込みのほとんどない対象者に良い看護を 行うのは難しいことだと思う」ではC群看護系短期大学卒・看護系大学卒が高く,有意差がみ られた。

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