哲学と二つの言語

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  • テツガク ト フタツ ノ ゲンゴ

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抄録

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日本語の「哲学」という名詞、そして、明治以降、「哲学」という言葉によって日本語に置き換えられてきた西洋近代各国語の語彙に含まれるphilosophy、philosophieなどの言葉が使われる文脈は、大きく二つに分かたれる。すなわち、一方において、「哲学」は、専門的な学問分野としての哲学を指し示すために使用される。しかし、他方において、「哲学」という言葉が、通俗的な意味を担う場面もまた、少なくはない。たとえば、「あの人には哲学がない」「松下幸之助の経営哲学」などの表現に含まれる「哲学」という言葉は、哲学史を構成する哲学、つまり、学問としての哲学、あるいは学問的であることを目指す活動としての哲学を意味するものではない。

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