好況時における‘歓喜’と‘苦悩’のカンパニー・グラフィー-2004年,鉄鋼マーケット好転下の鉄鋼流通業の事例から-

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  • コウキョウジ ニ オケル カンキ ト クノウ ノ カンパニー グラフィー 2004ネン テッコウ マーケット コウテン カ ノ テッコウ リュウツウギョウ ノ ジレイ カラ

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抄録

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本稿は、2004年の鉄鋼マーケットの好況下における鉄鋼流通業界の‘歓喜’と‘苦悩’のカンパニー・グラフィー(社誌)に関する記述である。近年、それまで基幹産業の代表格としての鉄鋼業界は‘斜陽産業’とレッテルを貼られてきたものの、高度成長時代からはおよそ30年ぶり、そしてバブル経済からは約15年ぶりに好況期(2004年~)を迎えた。鉄鋼需要過多と価格高騰に因る企業業績の改善によりメーカー・商社・流通ともに久方ぶりに恩恵を受けたが、反面、未曾有の世界的需要の増大で、供給限界や材料調達難など数々の問題点が露呈してきたことも事実である。殊に2004年の鉄鋼事情はこれまでの実需旺盛型の好景気とはどうやら質を異にし、好転の主たる要因は正に世界経済・世界市場の事情と関連もしくは直結しており、筆老の調査した日本最大の鉄鋼流通基地である鉄鋼流通各社の好況や‘賑わい’が世界的な鉄鋼需要・消費量及び地球規模の鉄源の生産・供給能力と密接に関連していることがつぶさに実感できる2004年であったと言っても過言ではない。

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