フィリピン日系「帰還」移民の生活・市民権・アイデンティティ : 質問票による全国実態調査結果(概要)を中心に

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  • 飯島 真里子
    上智大学一般外国語教育センター : 講師
  • 大野 俊
    九州大学アジア総合政策センター : センター長, 教授

書誌事項

タイトル別名
  • Lives, Citizenships and Identities of Nikkei ‘Return’ Migrants from the Philippines : The Results of the Nationwide Questionnaire Survey Conducted in Japan
  • フィリピン ニッケイ キカン イミン ノ セイカツ シミンケン アイデンティティ シツモンヒョウ ニ ヨル ゼンコク ジッタイ チョウサ ケッカ ガイヨウ オ チュウシン ニ

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抄録

日本には現在、40万人前後の外国籍の日系人とその家族が暮らしているが、この中には近隣アジア諸国から「帰還」した日系人もいる。その中でも近年、急増したフィリピン日系人(戦前期フィリピンへの日本人移民の子孫) について、筆者たちは2008年12月から2009年3月にかけて、彼らの生活・市民権・アイデンティティなどを探る質問票配布による全国実態調査を実施した。その結果、日本での滞在長期化・定住化が進み、永住権や日比の二重国籍の保有者が増加傾向にあることが示唆された。世界の日系人社会の中でも特異な「世代格上げ」が広がり、合法的に就労する4世が増えている実情も判明した。さらに、フィリピンと日本の両方を「祖国」と認識する回答者が3割を超えるなど、ダブル・アイデンティティの持ち主が少なくないこともわかった。

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