尿道症候群に対するツムラ猪苓湯とツムラ猪苓湯合四物湯の効果

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タイトル別名
  • Effects of Tsumura Chorei-to and Tsumura Chorei-to-go-shimotsu-to on patients with urethral syndrome

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抄録

下部尿路不定愁訴のある尿道症候群の女性患者71例に対し, 猪苓湯または猪苓湯合四物湯を4週間投与した.1)猪苓湯投与の34例では「中等度改善」以上が24例, 「軽度改善」以上が30例であり, 訴え別で「中等度改善」以上が半数を越えたのは頻尿, 排尿時痛または不快感, 残尿感と下腹部不快感であった.2)既存薬剤と猪苓湯の併用例で「中等度改善」以上は11例中6例であり, 併用薬のない単独投与例の「中等度改善」以上は23例中18例であった.3)猪苓湯合四物湯投与の37例では「中等度改善」以上が21例, 「軽度改善」以上が28例であり, 訴え別で「中等度改善」以上が半数を越えたのは排尿困難, 残尿感と下腹部不快感であった.4)既存薬剤と猪苓湯合四物湯の併用例で「中等度改善」以上は10例中9例であり, 併用薬のない単独投与例の「中等度改善」以上は27例中12例で, 併用薬のあった方が有意(p<0.05)に改善度が高かった.5)副作用があったのは猪苓湯で2例, 猪苓湯合四物湯では5例であり, その多くが胃部不快感であった.6)有用度は猪苓湯で「有用」以上が23例, 「やや有用」以上は28例であり, 猪苓湯合四物湯では「有用」以上が20例, 「やや有用」以上が26例であった

収録刊行物

  • 泌尿器科紀要

    泌尿器科紀要 38 (6), 731-735, 1992-06

    泌尿器科紀要刊行会

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