ウシ卵巣における血管系の役割

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  • In Vivo Studies on the Vascular Function in the Bovine Ovary: Determination of Blood Flow and Hormonal Secretion in the Follicle and Corpus Luteum

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抄録

カラードップラー超音波断層診断装置は、直腸を介して卵巣内の構造変化および血流変化を評価することができ、排卵、黄体形成、黄体退行などの卵巣生理現象の観察に有効である。私は、ウシにおいてカラードップラー超音波断層診断装置を用いて卵胞壁および黄体内の血流変化について検討するとともに、微透析システム(MDS;microdialysis sysem)を卵胞壁および黄体内に装着し、局所的な血管作動性物質、ステロイドホルモンおよびプロスタグランディン類の分泌を調べた。また、卵巣静脈および頚静脈より血液を経時的に採取し、血管機能を調節する因子の経時的変化についても検討した。これらの成果から、ウシの卵巣生理現象(特に、排卵、黄体形成、および黄体退行)において、卵巣内の血管内皮細胞とステロイド産生細胞(卵胞内膜細胞、顆粒層細胞および黄体細胞)間にクロストーク(相互調節作用)の存在することが示唆された。

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