所得分布の不平等計測--η-不変性基準とローレンツ優越  [in Japanese] Measurement of income inequality: the η-invariance and its associated Lorenz dominance  [in Japanese]

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In a recent paper, Yoshida (Social Choice and Welfare 24 : 557−574 ; 2005) has proposed a new concept of intermediate inequality which is referred to as the η−inequality equivalence. The aim of this paper is to characterize the class of inequality measures possessing this property in terms of the associated Lorenz dominance. For each η ∈ [0,1], we place a class М(η) of inequality measures satisfying the η−inequality equivalence. Then we show that a necessary and sufficient condition for two income distributions to be ranked unambiguously according to the class М(η) is that the associated η−Lorenz curves do not intersect.所得不平等度尺度は異なった状態にある所得分配の間で不平等度を比較するうえで欠かせない統計的用具であり,今日に至るまで数多くの不平等度尺度が提案され実証分析に用いられている。これらの不平等度尺度は,各構成員の所得がどのように変化した場合に不平等が不変に保たれるかという性質に応じて,(i)相対的不平等度尺度,(ii)絶対的不平等度尺度,(iii)中間的不平等度尺度,に大別することが可能である。相対的尺度とは,全構成員の所得の比例的変化に対して不平等度が不変に保たれる性質を有する尺度のことをいう。これに対して絶対的尺度とは,全構成員の所得の絶対的な同一金額の変化に対して不平等度が不変に保たれる性質を持つ尺度のことをす。中間的不平等尺度とは,文字通り,相対的尺度と絶対的尺度のどこか中間に不平等不変経路が位置しているような尺度の総称である。より形式的には,全構成員の所得の比例的な増加に対しては不平等度は上昇するが,全構成員の所得の同一額の増加に対しては不平等度は減少するような性質を有する尺度のことをいう。中間的不平等度尺度が有すべきこの性質はBossert and Pfingsten(1990)によって折衷的性質compromise propertyと名付けられている。中間的不平等度概念に関しては,Kolm(1976a, b)による独創的な研究が著わされたのを契機に論者の間で徐々に関心が高まり,特に1990年代以降,Pfingsten(1986,1988)Bossert and Pfingsten(1990),Krtscha(1994),Seidl and Pfingsten(1997),Del Río and Ruiz−Castillo(2000) Zoli(1998,1999),Ebert(2004),Zheng(2004,2007),Yoshida(2005)等により,異なった中間的不平等度概念とそれに基づく様々な不平等度尺度が提案されている。本論文は近年筆者が提唱した中間的不平等概念であるη−不平等不変性(Yoshida,2005)を仮定する。η−不平等不変性はKrtscha(1993)が公平な折衷概念fair compromsise concept と名付けた非線形の中間的不平等概念を一般化してより厳密に定式化したものであって,相対的不平等概念と絶対的不平等概念を両端に含むパラメトリックな中間的不平等概念である。筆者は前論文(Yoshida,2005)において,この新しい不平等概念を,所得分布の社会的厚生基準によるランキングにかかわるフレームワークの中で性格付けることを試みた。本論文では社会的厚生から不平等度計測そのものに焦点を移動させることとする。より具体的には,η−不平等不変性を有する不平等度尺度関数のクラスをそれに対応するローレンツ優越によって性格付けることを本論文の目的とする。

Journal

  • Okayama economics review

    Okayama economics review 39(4), 423-429, 2008-03

    岡山大学経済学会

Codes

  • NII Article ID (NAID)
    120002304907
  • NII NACSIS-CAT ID (NCID)
    AN00032897
  • Text Lang
    JPN
  • Article Type
    journal article
  • Journal Type
    大学紀要
  • ISSN
    03863069
  • NDL Article ID
    9396305
  • NDL Source Classification
    ZD11(経済--経済学)
  • NDL Call No.
    Z3-940
  • Data Source
    NDL  IR 
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