液肥濃度と無機養分がキクの黄斑発生に及ぼす影響

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  • Effect of Nutrient Levels and Mineral Composition on the Occurrence of Yellow-leaf-spot in Chrysanthemum

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抄録

9月から10月収穫の作型のキク(Chrysanhemum × morifolium)の葉身で発生する黄斑は水ストレス、高温、強日射、養分ストレスが発生要因として考えられている。本実験では無機養分の濃度、バランスが黄斑の発生に及ぼす影響を調査した。‘精興の誠’を5種類の濃度の液肥(園試処方N 0、60、120、180、240、300ppm)で栽培した場合、液肥濃度が高くなるにつれ、黄斑が発生する範囲、程度共に増大する傾向が見られた。‘精興の誠’と‘精興の勝’に園試処方1/3濃度を基準とし、N、P、K、Ca、Mg、Feそれぞれを基準の3倍になるように作成した液肥を3または14日間与えた場合、‘精興の勝’では黄斑発生は見られなかった。‘精興の誠’では黄斑発生は見られたが、発生範囲、発生度ともに処理の影響は見られなかった。また、それぞれの無機養分を欠如させた液肥を作成し10日間与えた場合も黄斑発生に影響は見られなかった。これらの結果から、黄斑発生には遺伝的要因が関与しており、特定の無機養分の過不足により引き起こされるものではないと考えられた。

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