バスケットボールの系列運動課題の再生に及ぼすリハーサルタイプの効果

DOI 機関リポジトリ オープンアクセス

書誌事項

タイトル別名
  • Effects of Rehearsal Types on Reproduction of a Serial Motor Task in Basketball

この論文をさがす

抄録

本研究では, バスケットボールの系列運動課題の再生レベルを向上させるリハーサルのタイプを明らかにすることを目的とした。このため, 大学生男子216名を以下の6つの条件に36名ずつ分け, 各条件のもとでそれぞれリハーサルを行わせた後, 系列運動課題を再生させた。6つのリハーサル条件とは, 1)図, 2)図と言語的説明, 3)映像と言語的説明, 4)図と小筋運動感覚, 5)図と言語と小筋運動感覚, 6)図と大筋運動感覚である。再生パフォーマンスの測度は, 1)系列運動課題の遂行時間, 2)下位系列位置における再生率であった。その結果を要約すると, 系列運動課題遂行時間については, 条件6が最も速く, 続いて条件5であった。さらに, 条件1と条件4では最も遅かった。系列運動課題の再生率については, 条件2, 条件3, 条件6で再生率が高く, 条件1と条件4は低かった。 このことから以下の2点が結論づけられた。1)言語的説明は系列運動課題の再生に重要な役割を果たしているが, 言語や図に実際の運動を結びつけたリハーサル, すなわち, 筋肉活動による出力に伴うフィードバック情報を付加的に用いて精緻化リハーサルを行う必要がある。2)時間的順序性を含むコード(たとえば, 言語・映像・筋肉運動)を用いたリハーサルを妨害すると再生レベルは低下する。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ