書誌事項
- タイトル別名
-
- Distributive Justice in Bargaining Problems
- コウショウ モンダイ ニ オケル ブンパイテキ セイギロン
この論文をさがす
抄録
協力的交渉ゲームの解として知られるナッシュ交渉解,カライ=スモロディンスキー交渉解,平等主義解の性能比較を,分配的正義の基準を体現する公理体系を用いて,分析する.交渉問題のクラスとして,(1) 凸問題のクラス; (2) 非凸問題のクラス; (3) 生産経済の下での資源配分問題のクラス,以上3つを考える.分配的正義の基準として,ここでは (1)最小限の衡平性原理としての対称性基準; (2) 連帯性原理の基準; (3) 「責任と補償の原理」の基準,以上3つの分類を考え,それぞれの精神を体現する公理体系を提示した.その上で,交渉問題のクラス(1)と(2)においては,対称性原理と連帯性原理の観点から,3つの解の中で最も優れた性能を有するのは,平等主義解であると評価可能である.他方,交渉問題のクラス(3)においては,「責任と補償の原理」の観点から,3つの解の中で最も優れた性能を有するのは,ナッシュ交渉解であると評価可能である.
収録刊行物
-
- 経済研究
-
経済研究 58 (2), 136-150, 2007-04-25
岩波書店
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390572174821577344
-
- NII論文ID
- 120003610303
-
- NII書誌ID
- AN00070761
-
- DOI
- 10.15057/21356
-
- HANDLE
- 10086/19789
-
- NDL書誌ID
- 8810064
-
- ISSN
- 00229733
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- IRDB
- NDL
- CiNii Articles
- KAKEN
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可