現代インドの空間構造と地域発展 : メガ・リージョン研究に向けて <論説>

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タイトル別名
  • Spatial Structure and Regional Developments in Contemporary India for Advancing Research on Mega-Region <Article>
  • 現代インドの空間構造と地域発展 : メガ・リージョン研究に向けて
  • ゲンダイ インド ノ クウカン コウゾウ ト チイキ ハッテン : メガ ・ リージョン ケンキュウ ニ ムケテ

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抄録

本稿では,経済自由化後のインドにおける空間構造を把握するために方法論上の問題の検討を行い,それをふまえて現代インドの空間構造の特質と今後の地域発展を考察した。まず空間構造把握の枠組を構築するために,現代の中国とインドに関する重要著作を検討し,地域構造論の枠組も参照して筆者の空間構造研究の枠組を示した。続いて,現代インドの空間構造を示す重要な要素である地域格差について経済自由化後の動向とその要因を分析し,体系的な空間構造の把握が必要なことを指摘した。全国スケールでの現代インドの空間構造は主に佐藤(1994)に依拠して提示し,地帯構成論と中心・周辺モデルの2 つによる説明を試みた。発展途上国であるインドの場合は,この2 つのモデルの併用が有効であるが,今日では都市と農村の分断構造から都市を中心とした求心構造へ移行しつつあるように思われる。それゆえ,最後に,現代インドの空間構造にとって重要な意味をもつ地域発展形態として,中心・周辺モデルの「中心」に位置づけられる広域的な経済集積地域であるメガ・リージョン(mega-region)に注目することを提起した。

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