経尿道的尿管砕石術後に発症した腎感染症の2例

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タイトル別名
  • Two cases of renal infections following transurethral ureterolithotripsy using a rigid ureteroscope

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抄録

症例1は58歳,女性.2008年7月24日,高熱と左腰背部痛で近医受診.急性腎盂腎炎との診断で点滴治療をうけ帰宅.帰宅後プレショック状態となり当院救急外来に搬送.腹部CT で左腎上極に4.5cmの腎膿瘍を認めCTガイド下ドレナージを施行.膿培養でenterobacter aerogenes検出.順調に回復し,8カ月後のCTで再発を認めていない.約3年前,他院で左下部尿管結石に対し経尿道的尿管砕石術(rigidscopeによTUL:r-TUL)が行われ,手術時間が長く尿管ステントが留置された既往歴を認めた.症例2は75歳,男性.2008年3月17日,微熱と全身倦怠感で当院受診.腹部CT で左腎下極に4.0cmの腫瘍性病変を認めた.MRI・Gaシンチで炎症性腎腫瘤と診断.1年後のCTで腫瘤は増大傾向で左腎摘除術を施行.病理診断は急性感染性尿細管間質性腎炎.腫瘤内の膿培養でAlcaligenes xylosoxidans検出.約8年前,他院で左中部尿管結石に対しr-TUL が行われ,術中に悪寒出現し腎盂外溢流を認め手術中止.後日,尿管切石術が施行された既往歴を認めた.

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