山形市方言のモダリティ形式「ッダ」

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タイトル別名
  • ヤマガタシ ホウゲン ノ モダリティ ケイシキ ッダ

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抄録

本稿では、山形市方言のッダを取り上げて、その形式・意味・機能的な特徴を以下のように特徴づける。(a)形式的特徴と分布(a-1)ッダは不変化詞であり、つねに促音を伴う(2.1 )。(a・2)ッダは平叙文にのみ後接し、平叙文であれば述語の種類(動詞述語・形容詞述語等)は問わない(2.2.1) 。(a・3)前接形式には、蓋然性を表すモダリティ形式(ガモスンネ)や過去のケなどがある。後接形式としてはナとズがあり、主文末ではこの2 形式のいずれかと必ず共起して用いられる。ッダが単独で用いられることはない(2.2.2)。(a-4)ッダは、主文末のほか、従属節のうちス節のなかで用いられる(2.2.3) 。(b)用法(b・1)ッダは、「話し手は、ある根拠や確信・信念に基づいて、ある行動や状態が生起する/したのは自明のこと、当然のことであると考えている」といったことを表す(3.1)。(b・2)「 自明性」 といった意味と連動して、ッダは、当為表現や理由節を伴うことが多い(3.2) 。(b・3)またッダは、一定の条件のもとで、語用論的に、自身の行動の正当性の主張、聞き手にたいする非難や説得などを表すことがある(3.3) 。(b・4)ッダには聞き手目当て性がある(3 .4)。(b・5)ッダは、論理的推論が行われないという点で、ハズダと用法を異にする(3 .5)。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390009224808876160
  • NII論文ID
    120004945497
  • NII書誌ID
    AA11555159
  • DOI
    10.18910/23229
  • HANDLE
    11094/23229
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • IRDB
    • CiNii Articles
    • KAKEN

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