セクシュアリティ論における近代家族言説 : セクシュアリティ論から家族社会学へのインプリケーション Discourse on Modern Family in Sexuality Studies : Implications for Sociology of Family

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抄録

本論文の目的は、1990年以降のセクシュアリティ研究を対象にして、セクシュアリティ研究における近代家族に関する言説を抽出し、その成果が家族社会学における近代家族論に対してもたらすインプリオケーションを明らかにすることである。家族社会学においては、日本の近代家族の生成・普及は、明治20年代(1890年代)に公的領域における男性の言説により牽引されたものの、その後は男性による家庭言説は衰退し、「過程の女性化」が進行したという認識が一般的に受容されてきた。しかし、1910~1920年代の恋愛論、1920年代の通俗性欲学のいずれにおいても、言説の担い手は男性たちであった。この時代、男性たちが、結婚と家庭について再び語り始めたのであり、1920年代(大正9~昭和4年)は、男性による「家庭回帰言説の時代」であった。「近代家族」パラダイムがア・プリオリに措定している「性-愛―結婚」三位一体観、「過程の女性化」、さらには「セクシュアリティの近代」という3つのキー概念を、ジェンダー非対称性に着目して再検討することにより、近代家族論の脱構築が可能になることが示唆された。

収録刊行物

  • 奈良大学紀要

    奈良大学紀要 -(40), 149-163, 2012-03

    奈良大学 

各種コード

  • NII論文ID(NAID)
    120005264961
  • NII書誌ID(NCID)
    AN00181569
  • 本文言語コード
    JPN
  • 資料種別
    Departmental Bulletin Paper
  • 雑誌種別
    大学紀要
  • ISSN
    0389-2204
  • NDL 記事登録ID
    023596313
  • NDL 請求記号
    Z22-845
  • データ提供元
    NDL  IR 
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