環境化学物質曝露の次世代影響の解明におけるエピジェネティクス研究

HANDLE Open Access

Search this article

Abstract

環境化学物質の胎児期の曝露が、児の発育・発達、疾病に影響を及ぼすことが明らかになりつつある。その作用機序の解明に、最近、エピジェネティクスが注目されている。2012 年までに報告された、胎児期環境化学物質曝露が児ゲノムDNA のメチル化に与える影響を調べた疫学研究の文献レビューを行った結果、喫煙由来や多環芳香族炭化水素などの環境化学物質の曝露により、児ゲノムDNA のメチル化状態が変化することが確認された。曝露要因の中では、妊娠中の母親の喫煙がDNA メチル化に与える影響を調べた報告が最も多かった。DNA メチル化の変化は蓄積することによって遺伝子発現を変化させるため、胎児期の化学物質曝露によって生じる児ゲノムDNA メチル化の変化は、胎児の発育・発達への影響のみならず、出生後の児の健康リスクに影響を及ぼすことが示唆された。

Journal

Related Projects

See more

Details 詳細情報について

  • CRID
    1050282813991085696
  • NII Article ID
    120005297919
  • NII Book ID
    AN10452469
  • HANDLE
    2115/52938
  • ISSN
    09142630
  • Text Lang
    ja
  • Article Type
    journal article
  • Data Source
    • IRDB
    • CiNii Articles
    • KAKEN

Report a problem

Back to top