1960年代の首都圏私学教員による科学教育の改革史 : 仮説実験授業における討論と読み物の導入に注目して

書誌事項

タイトル別名
  • The Reformation of Science Education by Private-school Teachers in the Tokyo area in the 1960s : The Introduction of Debate and Reading Materials into Hypothesis-Experiment-Instruction
  • 1960ネンダイ ノ シュトケン シガク キョウイン ニ ヨル カガク キョウイク ノ カイカクシ : カセツ ジッケン ジュギョウ ニ オケル トウロン ト ヨミモノ ノ ドウニュウ ニ チュウモク シテ

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抄録

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本稿は、1960年代に誕生した科学教育研究運動である仮説実験授業において、討論と読み物という学習活動が導入された過程を、史料に基づき整理する研究ノートである。仮説実験授業の特徴である討論が仮説実験授業に導入された背景として、本稿は、当時の首都圏の私立学校教員たちの理科教育改革の機運を仮定した。また、従来の研究では触れられてこなかった、仮説実験授業における読み物の意義についても、討論の導入を補完するものとして着目した。整理の作業として、まず、仮説実験授業の前史として当時の私立小学校の教育研究の事例を取り上げる。つぎに、仮説実験授業の初めての授業中に討論が発生した過程を史料から再構成し、教育心理学的な意義について検討する。さいごに、その後の私立小学校の科学教育運動と仮説実験授業の相互作用について概観する。これらの作業によって、科学的概念の協同構成という現代の学習科学の視点から、仮説実験授業における討論の導入の意義を検討する資料を提供する。

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