大学生を対象とした演奏不安の発生と推移

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タイトル別名
  • Outbreak and process of the performance anxiety for university students
  • ダイガクセイ オ タイショウ ト シタ エンソウ フアン ノ ハッセイ ト スイイ

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抄録

本研究は,定期演奏会(学生オペラ)と卒業・修了演奏会(独奏部門)に出演した大学生 を対象に,集団と個人の二種類の演奏形態が学生たちにもたらす演奏不安の実態について, 心理的ストレス反応とインタビューによって検討した。心理的ストレス反応は,新版STAI を用いて本番3ヶ月前から当日まで計4回測定した。その結果,オペラ出演時には状態不安 が大きく変動し,特にキャストに配役された学生たちの本番1週間前と当日の間に有意な違 いが認められた。キャストの不安値は最後の一週間で大きく変動する一方,キャスト以外で はあまり変動が見られず,高い値のまま推移する傾向にあった。また,独奏を主体とする個 人演奏では,3ヶ月間の状態不安にほとんど変化が見られず高いままであることが明らかに なった。被験者自身の性格特性に由来する特性不安と状態不安の間に,強い相関は認められ なかった。

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