習熟とは何の謂いか --自律的な判断と行為決定の前提条件をめぐって--

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  • 岡田, 敬司
    京都大学大学院人間・環境学研究科人間社会論講座

書誌事項

タイトル別名
  • What Does "Deep Learning" Connote?
  • シュウジュク トワ ナンノイイ カ : ジリツテキ ナ ハンダン ト コウイ ケッテイ ノ ゼンテイ ジョウケン オ メグッテ

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抄録

岡田は『自律者の育成は可能か-「世界の立ち上がり」の理論-』 において, 自律的判断が可能であるためには, 当の判断対象がそこに位置づいて原初的意味を獲得する「世界」が立ち上がっていなければならないと論じた. この原初的意味が与えられてこそ判断主体はこの対象に対する「合理的な」対処行為を決定できるわけである. 世界は断片知識群の構造化として立ち上がる. 構造を組み上げるのは座標軸あるいはカテゴリーのつながりである. 本稿はこの構造化の進行を担うものとしての「習熟」に着目した. 断片知識群が構造形成に転じる契機としての習熟である. 習熟によって世界は安定した意味付与母胎となるが, そこには知識の身体化, 無意識化の問題が避けがたく待ち受けている. 本稿の目指すのはこの問題の解明である.

収録刊行物

  • 人間・環境学

    人間・環境学 21 1-7, 2012-12-20

    京都大学大学院人間・環境学研究科

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