食行動変容とメタボリックシンドロームの病態改善がQuality of lifeに及ぼす影響

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  • Influences of changes in eating behavior and alleviation of metabolic syndrome on the quality of life

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抄録

健康づくりの目的は、健康増進のみならず生活の質(Qualify of life: QOL)の向上にある。メタボリックシンドローム (metabolic syndrome: MetS)は生活習慣と密接に関連しており、健康習慣の変容によって改善が可能である一方、病態が進行すると日常生活活動の制限につながりQOL は低下する。本研究では、食行動変容によるMetS の病態改善がQOL の変化にどのように影響しているかを示す構造を明らかにすることを目的とした。「天使健康・栄養クリニック」を受講した平均年齢60.8 歳の87 名(男性35 名、女性52 名)を対象に、トランスセオレティカルモデル(Transtheoretical Model: TTM)に基づいて、3ヶ月間教育的に指導・支援を行った。その結果、食行動変容段階得点やその他の健康関連指標値が高まり、食物エネルギー摂取量が低下し、MetS 診断指標値が改善するとともにQOL 得点が上昇した。QOL の向上には、指導・支援後の食行動社会的支援 (食行動social support: 食行動SS) 得点、腹囲変化率、拡張期血圧変化率が回帰された。さらに、QOL の向上には、食行動SS を介した食行動変容段階の向上によって改善した健康習慣指数(Health practice index: HPI)や腹囲の変化が関連している構造モデルが得られた。MetS の改善がQOL の向上に関連するとともにその向上に至る構造が明らかになった。

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