特区における小学校英語活動の長期的効果の研究 : 6年間の継続調査のまとめ

書誌事項

タイトル別名
  • An Investigation into the Effects of Elementary School English Language Programs : Summary of a Six-Year Study
  • トクク ニ オケル ショウガッコウ エイゴ カツドウ ノ チョウキテキ コウカ ノ ケンキュウ : 6ネンカン ノ ケイゾク チョウサ ノ マトメ

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抄録

本研究は、2007年から2つの科研費により継続調査中の小学校英語活動の長期的効果に関する最終調査報告(抄)である。  今回、2012年度調査(2013 年3月実施)の中学1年生(総履修時間130時間: 以下同)の結果では、2011年度調査(120時間)ほどではないが、3年前の2009年度調査(90時間)に比べて、語彙・文法、リーディング、リスニングテストのスコアが全面的に劣り、2年生で実施したインタビューテストの結果も2009 年度に及ばなかった。  この結果は、前回の中間報告結果(植松, 2013)を裏付けるもので、小学校英語活動が早まっても十分な履修時間数と実施体制が確保されなければ、その効果は中学時点でスキル習得に優位な結果として現れないということである。  また情意面に関しては、開始学年が早まってもほとんどアンケート回答に変化は見られなかった。これは、順位尺度による回答を、間隔尺度( 数値) 化したことによる、統計処理上の予備分析に手間をかけたためと考えられる。  今回さらに、中学1年生に関して、性別、出身小学校別、学校外英語学習の有無等について尋ね、語彙・文法、リーディング、リスニングテストのスコアとの関係分析を試みた。いずれの要因に関しても英語テスト結果に統計的有意差が検出され、特に学校外英語学習の有無については、開始時期が早い者ほど語彙・文法、リーディング、リスニングテストのスコアが高くなり、その頻度も週2回までは多い者ほど同上スコアが高くなることがわかった。また、性別比較ではリスニングテストのスコアで女子が男子を上回った。

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