早期大細胞型胃内分泌細胞癌の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A case of early large cell neuroendocrine carcinoma of the stomach

この論文をさがす

抄録

症例は77歳、男性.健診の上部消化管内視鏡検査で胃体上部大彎に隆起性病変を認め、胃癌が疑われたため当院を紹介され受診した.当院での内視鏡検査にて胃の隆起性病変は、粘膜下腫瘍様で表面が白苔で覆われており、内視鏡下生検の結果は大細胞型内分泌細胞癌であった.超音波内視鏡検査で腫瘍は内部不均一な低エコー域として描出され、粘膜下層は一部で途絶していた.噴門側胃切除術、D2リンパ節郭清を施行し、進行度はT1b、N0、M0、Stage IAであった.術後化学療法は行わずに経過観察しているが、術後6ヵ月の時点で無再発生存中である.胃内分泌細胞癌は一般的に予後不良であるが、診断時にリンパ節転移や遠隔転移を認めなければ、予後が良好である可能性が考えられた.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ