The formation of nen and ten in Kinki dialect : Based on an examination of a corpus of folktales

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  • 近畿方言におけるネン・テンの成立 : 昔話資料を手がかりに
  • キンキ ホウゲン 二 オケル ネン テン ノ セイリツ ムカシバナシ シリョウ ヲ テガカリ 二

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Abstract

本稿では、近畿方言におけるノダ相当形式であるネンとテンの成立過程について、昔話資料をもとに考察する。昔話資料に現れるノダ相当形式を調査した結果、以下のような特徴があった。① ンヤなどのン系の多くは過去形に後接し、ノヤなどのノ系は相対的に非過去形につくことが多い。② ネンとテンの使用には地域差があり、ネンは使わないがテンは使うという地域がある。そして、これらのことから、ネンとテンの成立過程について、以下のように考えた。③ ネンとテンは別のルートで成立した。④ テンはタンヤが母音変化、ヤの脱落という過程を経てできた。⑤ ネンは、ノヤが母音変化したネヤが、テンからの類推でできた。これらのことは、ネンが過去形に後接できず、意味的にテン=タ+ネンとなっている非対称的な現在の体系への説明になりうる。

Journal

  • Handai nihongo kenkyu

    Handai nihongo kenkyu 26 51-69, 2014-02

    大阪大学大学院文学研究科日本語学講座

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