環境指標としての降水中の微量元素

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  • Trace Element Analysis in Precipitation as an Environmental Indicator
  • カンキョウ シヒョウ ト シテ ノ コウスイチュウ ノ ビリョウ ゲンソ

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抄録

降水中に含まれる微量元素を分析し, 環境指標としての有効性を調べた。降水は環境条件を考慮しネパールヒマラヤのヤルンカン氷河, 滋賀県桐生および京都市将軍塚で採取した。降水中に含まれるAl, Ca, Fe, Mg, Mnなど16種の微量元素を非破壊のまま熱中性子放射化分析法で定量した。降水中の微量元素濃度の季節的な変動は数倍から100倍程度であった。海から調査地までの距離が遠くなると降水中のNa濃度は減少し, Naが海洋起源の指標元素であることを確認した。また, 降水中のMn, VおよびSb濃度は将軍塚, 桐生, ヤルンカンの順に減少しており, 人為的な環境汚染レベルとよく一致していた。さらに, Al, CaおよびMgの濃度には大気中の浮遊粉塵が明らかに関与していると考えられる。

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