山地流域を対象とした水循環モデルの提示と桐生流域の10年連続日・時間記録への適用
書誌事項
- タイトル別名
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- Hydrologic cycle model for mountain watersheds and its application to the continuous 10 years records at intervals of both a day and an hour of Kiryu Watershed, Shiga Prefecture
- サンチ リュウイキ オ タイショウ ト シタ ミズ ジュンカン モデル ノ
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抄録
山地流域における水循環と水収支を一般的かつ定量的に評価するために, 水循環モデル (HYCYMODEL) を提示する。本モデルでは流域は流路系と林地斜面系に区分される。流路系においては, 直接流出と流路面蒸発が, また, 林地斜面系においては, 遮断蒸発と蒸散, および直接流出と基底流出が発生する。蒸散抑制機構と乾燥時における林地斜面系の直接流出量減少機構も組み込まれている。遮断蒸発モデルのパラメーターと蒸散量の季節分布および蒸散抑制の生ずる限界流量が定められれば, 9個のパラメーターによって, 降雨記録から時々刻々の流出量が求められる。本モデルは, 滋賀県南部に位置し, 風化花崗岩より成り, ヒノキとアカマツを主林木とする, 5. 99haの桐生流域の10年連続日・時間記録に適用され, その結果, たいへん良好な推定ハイドログラフが得られた。同時に, 水収支の各成分についても年間の総量が求められた。桐生流域の年平均流出量と年平均蒸発散量は年平均降水量の, それぞれ56. 0%, 44. 3%となる。また, 流路系の直接流出量と林地斜面系の直接流出量, 基底流出量は, 全流出量のそれぞれ6. 2%, 31. 3%, 62. 5%であり, 流路面蒸発量と蒸散量, 遮断蒸発量は全蒸発散量のそれぞれ, 3. 9%, 51. 9%, 44. 2%となる。
収録刊行物
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- 京都大学農学部演習林報告
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京都大学農学部演習林報告 57 162-185, 1986-01-31
京都大学農学部附属演習林
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050001335799591808
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- NII論文ID
- 120005516014
- 10030179690
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- NII書誌ID
- AN00061068
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- ISSN
- 0368511X
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- HANDLE
- 2433/191828
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- NDL書誌ID
- 3072507
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- IRDB
- NDL
- CiNii Articles