宮崎県椎葉村大河内集落における植物の伝統的名称およびその利用法Ⅳ. 草本植物

  • 内海 泰弘
    九州大学大学院農学研究院環境農学部門森林環境科学講座森林生産制御学分野
  • 安田 悠子
    九州大学大学院生物資源環境科学府環境農学専攻森林環境科学教育コース生産制御学研究室
  • 椎葉 康喜
    九州大学農学部附属演習林
  • 山内 康平
    九州大学農学部附属演習林

書誌事項

タイトル別名
  • The traditional name and usage of plants in Okawachi area, Shiiba Village IV. Herbaceous plant
  • 宮崎県椎葉村大河内集落における植物の伝統的名称およびその利用法(4)草本植物
  • ミヤザキケン シイバムラ オオコウチ シュウラク ニ オケル ショクブツ ノ デントウテキ メイショウ オヨビ ソノ リヨウホウ(4)ソウホン ショクブツ

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抄録

伝統的な生活様式が維持されている宮崎県椎葉村大河内地区において,シダ植物5 種,種子植物64種と4類を含む草本植物の伝統的な利用法を複数の年長者から聞き取り調査した。草本植物の用途として最も多かったのは食用であり,24種が利用され,葉や若いシュートといった一般的な山菜としての活用だけなく,4種の根茎からデンプンを得ることで,貴重な食料源としていた。薬草として用いられていたのは9種あり,医薬品が十分にない環境で,様々な効能を見いだし活用していた。逆に毒草として取り扱われていた種は5種存在した。資材となっていた種は7 種あり,これらから屋根材,縄,蓑,草鞋など生活に不可欠な物資を得ていた。

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