A Migrant-Surfer-Turned Fisherman : The Life History of Ryutaro

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  • 漁師に転身した移住サーファーのライフヒストリー : 龍太郎の夢
  • リョウシ ニ テンシン シタ イジュウ サーファー ノ ライフヒストリー : リュウ タロウ ノ ユメ

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Abstract

本稿は,食は人間の“生"において最も基本的な条件であるという、ゆらぐことのない事実から出発をしている。こうした問題意識のもと、本稿は、社会学的ライフヒストリーの方法から、食の生産を維持するために不可欠な地域社会や社会組織の担い手をめぐる社会移動の現代的実相に接近した。 これまでの現代における農山漁村の人的資源の確保をめぐる議論は、政策的実効性を念頭に置くことで、どのように移住者を増加させるのかという問いの追求に偏ってきた。そのため、結果的に移住者がなぜそこに定住し続けているのかという問いに重きを置かれることはなかった。そこで、本稿は中野卓の社会学的ライフヒストリーの方法に倣いながら、都市に暮らす若者が、なぜ農村漁村へ移住を決断し、そこに定住しようとしているのかという論理に迫っていく。その狙いは、当事者である本人が意味づけた現実から通念の更新に迫ることで、既存研究を捉え直すことにある。するにあたっての思いや留意点について、以上二つの上位カテゴリーをもつ構造を作成した。さらに、その結果をA.H.マズローの欲求階層説に照合し、時系列を追うごとに変化する欲求の満足度についても考察を加えた。

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