経済政策の目的 (1)

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タイトル別名
  • ケイザイ セイサク ノ モクテキ 1
  • Eine methodische Untersuchung der Ziele der Wirtschaftspolitik (1)

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抄録

小論では,一般経済政策論(別稿該当箇所参照)の中核を成す経済政策の目的について体系的に論及することが主眼である。わが国のいわば組織化された資本主義経済体制のもとで形成されている経済社会体制の中で相互関係を保ちながら経済政策活動が展開されている。経済政策活動は一般に意図したある所与の状態を変化させようとするから,経済政策活動は「経済政策の目的」に関連している。経済政策活動はまずどのようにして,またどのような政策目的を設定するのであろうか。この政策目的を設定する場合に注視すべき問題としていかなる問題があるのであろうか。その場合特に問題となるのは政策目的の設定に関わる価値判断問題であるから,この問題も考究する必要がある。経済政策の基本目的とは何であろうか。様々な政策目的はどのように整序していわば政策目的の目録を作れるであろうか。このような目的目録を活かして体系化を図る必要がある。その際,政策目的問にはどのような関連性があり,相互作用があるのであろうか。政策目的実現のためには,政策目的は対立し,衝突し,競合するが,この目的競合を体系的にいかに考えればよいのであろうか。この目的競合があっても,実践的経済政策(別稿該当箇所参照)ではその目的競合をどのように調整すればよいのであろうか。これらの問題意識を明白にしようとして論及した小論は,方法論的にみても,一つの「経済政策目的論」の展開を試みたものであるとともに,一つの斬新な方法論的思考を提示したものである。

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