平澤計七の戯曲にみる労働者像

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  • ヒラサワケイ ナナ ノ ギキョク ニ ミル ロウドウシャゾウ

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抄録

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本稿の目的は、大正期に活躍した労働者作家・平澤計七が、戯曲を通して描いた労働者像の特徴を明らかにすることである。彼は労働運動にいて暴力を否定する一方、戯曲のなかで労働者による暴力をくりかえし描いた。そうした負の労働者像を直視し作品に描くことで、平澤は労働者の現実の姿を世に知らしめようとした。他方、彼は労働者が表現行為へと参加できるような仕組みを多角的に創出し、労働者に対する負の像を転換させようとした。本稿では主に、平澤の戯曲に描かれた負の労働者像について検討する。

収録刊行物

  • 紀要

    紀要 38 1-14, 2015-01-31

    上田女子短期大学

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