A Qualitative Analysis of the Diversification of Teaching Values of a Korean Vocal Trainer Working in Japan

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  • 日本で働く韓国人ヴォーカルトレーナーの教育観の多様化に関する質的研究
  • ニホン デ ハタラク カンコクジン ヴォーカルトレーナー ノ キョウイクカン ノ タヨウカ ニ カンスル シツテキ ケンキュウ

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Abstract

本研究は,ある韓国人ヴォーカルトレーナーが,日本の音楽アカデミーに就職し,日本でヴォーカルトレーナーとして働くことで教育観がどのように多様化してきたか,そのプロセスを追った研究である。この目的のため,日本で働き始めた時期から1年3か月間,縦断的にインタビューを行い,その内容を質的分析手法の一つであるSCATによって詳細に検討した。対象としたヴォーカルトレーナーは,入社後に直面した退校率という問題を解決するために1人で悩み,問題を設定し,解決しようとした。しかし状況はさらに悪化してしまう。そのような状況において他の講師及び生徒と話し合ったことが,他者の価値観を知り,自身の指導方針を振り返る機会となった。その結果,教育観が多様化し,自身の指導方針における問題点が見えてくるようになった。このように危機的状況で行われた話し合いにより生じた内省が,教育観の多様化していくプロセス及びその多様化に影響を及ぼした要因として考えられる。本研究により,入社後に直面した危機的状態や問題解決から価値観が多様化していくプロセスが見られた。

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