思春期のダウン症きょうだい児の親の養育態度 : 同胞関係および生活充実感との関連  [in Japanese] The study about adolescent brothers and sisters of persons with Down's Syndrome (DS) : their parental behavior and attitude, sibling relationship with DS person, and comprehensive emotional well-being  [in Japanese]

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Abstract

本研究では,思春期のダウン症きょうだい児の親の養育態度,同胞関係および生活充実感について,その関連を検討することを目的とした。ダウン症児者を同胞にもつ中学生・高校生のきょうだい児(ダウン症きょうだい児)とその保護者54組と,比較群として健常児者を同胞にもつ中学生。高校生のきょうだい児(健常きょうだい児)とその保護者104組を対象に,CR-PBI(Child Reported-Parental Behavior lnventory),PR-PBI(Parent Reported-BI),SRQ(Sibling Relationship QuestioImaire),生活充実感尺度を用いた質問紙調査を行った。X2検定によって,以下の結果が得られた。ダウン症きょうだい児は,養育態度については,親からの「心理的統制(感情や考えの統制)」が低く,親子で養育態度のタイプが一致する割合が有意に多かった。同胞関係は,「調和(あたたかい関係)」が高い割合が有意に多く,「親の偏向(どちらが親に大事にされているかという競争関係)」が高く,「被支配(勢力的に劣性であるという関係)」が低い割合が多い傾向があった。「生活充実感」は,高い割合が多い傾向があった。また,ダウン症きょうだい児が健常きょうだい児よりも割合の多かった養育態度の同胞関係との関連をX2検定で調べた結果,ダウン症きょうだい児は,親からの「心理的統制」が低い児において,「親の偏向」が高く,「被支配」が低い割合が有意に多かった。親子で養育態度のタイプが一致する児において,「親の偏向」が高い割合が有意に多かった。養育態度と生活充実感との関連をX2検定で調べた結果,ダウン症きょうだい児は親からの「心理的統制が」低い児,親子で養育態度のタイプが一致する児において,どちらも「生活充実感」が高い割合が有意に多かった。さらに,ダウン症きょうだい児が健常きょうだい児よりも割合が多かった養育態度と関連がみられた同胞関係について,「生活充実感」との関連をFisherの正確確率検定で調べた結果,有意差はみられなかった。これらのことから,思春期のダウン症きょうだい児は,親の養育態度,同胞関係および生活充実感に関して,健常同士のきょうだいと比較して特に支援を要する特異的な特徴はないことが示唆された。また,養育態度は同胞関係,生活充実感それぞれに直接関連することが示唆された。

Journal

  • 久留米大学心理学研究 : 久留米大学文学部心理学科・大学院心理学研究科紀要

    久留米大学心理学研究 : 久留米大学文学部心理学科・大学院心理学研究科紀要 (13), 19-28, 2014

    久留米大学大学院心理学研究科

Codes

  • NII Article ID (NAID)
    120005704913
  • NII NACSIS-CAT ID (NCID)
    AA11799812
  • Text Lang
    JPN
  • Article Type
    Departmental Bulletin Paper
  • Journal Type
    大学紀要
  • ISSN
    1348-1029
  • NDL Article ID
    025908583
  • NDL Call No.
    Z74-C884
  • Data Source
    NDL  IR 
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