栄西呼称の変遷と禅宗の変質

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タイトル別名
  • Change in quality of the Zen Buddhism with the recognition of Eisai
  • サカエ ニシコショウ ノ ヘンセン ト ゼンシュウ ノ ヘンシツ

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抄録

栄西は一般に臨済宗の開祖とされるが、顕密仏教全体の再興を志した実像とは隔たりがある。そこで栄西認識を示す史料の網羅的な収集を試みた結果、中世顕密仏教につらなる「葉上僧正」という呼称に対抗すべく「千光国師」という呼称が近世に台頭した様相が明らかとなった。国内仏教の一宗派へと転身した近世禅宗の周辺で、栄西の国際的な呼称であった「千光」と、天皇帰依僧への尊称であった「国師」とを組み合わせる動きがあったと想定した。

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