現実世界状況法によるパーソナル・スペースの測定

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タイトル別名
  • Measurement of personal space by a real world situation method
  • ゲンジツ セカイ ジョウキョウホウ ニ ヨル パーソナル スペース ノ ソクテイ

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抄録

本研究の目的は①Novelli et al. (2010)の「現実世界状況法」を用いてパーソナル・スペースの測定を試みること②二つの状況要因(親近度・身長)がパーソナル・スペースに及ぼす影響の検討であった。実験参加者はサクラと共に、なじみのある話題(フィラー課題)について会話するため椅子を配置するよう指示され、その際の実験参加者の椅子とサクラの椅子との距離をパーソナル・スペースとして測定した。実験参加者とサクラが知人である親近度高条件と見知らぬ者同士である親近度低条件が設定された。実験参加者とサクラが親しくない時、パーソナル・スペースを大きくとった。また実験参加者の身長がサクラより低いと実験参加者は威圧感を感じパーソナル・スペースをより大きくとると予測したが、実際は実験参加者自身の身長がサクラより高い場合パーソナル・スペースをより大きくとった。他者との距離の取り方は自己防衛としてではなく、他者への配慮が働いたためと考えられる。

収録刊行物

  • 対人社会心理学研究

    対人社会心理学研究 16 1-8, 2016

    大阪大学大学院人間科学研究科対人社会心理学研究室

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