死刑囚はいかに自分の生を受け入れるのか : 『無知の涙』と『遺愛集』の検討から

書誌事項

タイトル別名
  • シケイシュウ ワ イカニ ジブン ノ ナマ オ ウケイレル ノ カ : 『 ムチ ノ ナミダ 』 ト 『 イアイシュウ 』 ノ ケントウ カラ
  • How do death-row inmates consider their lives? : An analysis of the works Muti no Namida and Iaisyu

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抄録

Departmental Bulletin Paper

死刑の確定判決を受けた者については、病的な側面が取り上げられることが多かったが、本研究では肯定的側面に注目する。死刑囚は自己の否定的側面を意識して死を待つだけではなく、残された生に肯定的意味づけを為し得ることもあるのではないか、為し得るとしたらいかに為されるのかをテーマに、死刑囚島秋人、同永山則夫の残した作品について質的分析を行った。島は、炭化を通して人とつながることで、自分の才能を開花させ、かつ残された生を豊かにすることを可能にした。永山は思索することにより、実存的に自己の生を捉えるようになり、表現することで外の世界につながることとを明らかにした。

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