移動センサノードを用いたデータ収集型WSNでのk重被覆時間の最大化手法

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タイトル別名
  • イドウ センサノード オ モチイタ データ シュウシュウガタ WSN デ ノ kジュウ ヒフク ジカン ノ サイタイカ シュホウ
  • Maximizing k-Coverage Lifetime of Wireless Sensor Networks Using Mobile Sensor Nodes

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抄録

本論文では,環境情報の収集を目的とする,静止ノードと可動ノードから構成されるWSNにおいて,広範囲のセンシング領域をk重被覆し,かつ,稼働時間を最大化するような可動ノードの適切な移動先,および,データ収集のためのマルチホップ通信経路を構築する手法を提案する.対象問題はMinimum Geometric Disk Cover問題を含んでいるため,NP困難な問題である.そこで,準最適解を実用時間で求めるため,遺伝的アルゴリズム(Genetic Algorithm,以下GA)に基づいた近似アルゴリズムを提案する.一般に,データ収集型WSNでは,基地局ノード(データを収集するノード)に近いノードは,より遠方のノードのデータを中継するため通信回数(通信量)が多くなって他のノードより早くバッテリが枯渇し,結果としてWSNの稼働時間が短くなることが問題になっている.この問題に対処するため,各ノードの通信における電力消費量のバランスがとれたデータ収集木を構築するような解を生成し,GAの初期解に含ませている.さらに,フィールドのk重被覆に関する十分条件を判定する効率的な手法を考案した.提案手法によるWSN稼働時間延長の性能を評価するため,提案手法の各部位を無効化した手法との比較実験をシミュレーションにより行った.その結果,100から300ノードのWSNに対し,他の手法よりも十分に優れた性能を示すことを確認した.

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