“It's Mr. Kowalski, not Walt." : 映画Gran Torino(2008)の人間学(1)||“It's Mr. Kowalski, not Walt." : エイガ Gran Torino(2008) ノ ニンゲンガク (1)

• 島村, 宣男

抄録

アメリカ映画Gran Torino(邦題「グラン・トリノ」)は、ハリウッド屈指のフィルムメーカーClint Eastwoodの監督・主演にかかる2008年度作品、翌2009年初頭に全米公開されるや大きな話題を呼んで映画ファンの評価も上々、国内の興行成績でも予想外の高収益を挙げた。朝鮮戦争で勲功を立てた元英雄で、フォード社の熟練機械工として勤めあげ、現在は悠々自適の生活をおくる老人ウォルト・コワルスキとラオス系移民(モン族)の少年タオとのこころの交流を、人間の誇り、父性、老いと死、暴力と贖罪、自己犠牲といったテーマを軸に、悠揚迫らぬリアリズムの手法で描いた作品である。本稿は言語文化論の立場から、脚本家Nick Schenkによるスクリプトを通して、Eastwood独自の語りの世界を読み解く試論である。

収録刊行物

• 関東学院大学文学部紀要

  関東学院大学文学部紀要 119 173-195, 2010-07

  関東学院大学[文学部]人文学会

キーワード

• Gran Torino(2008)、Clint Eastwood、アメリカ社会、父性、暴力と贖罪、自己犠牲

詳細情報

• CRID: 1050564287763814784
• NII論文ID: 120006025167
• NII書誌ID: AN00048092
• ISSN: 02861216
• Web Site: https://kguopac.kanto-gakuin.ac.jp/webopac/NI20000891
• 本文言語コード: en
• 資料種別: departmental bulletin paper
• データソース種別:
  • IRDB
  • CiNii Articles